苦手だった女優さんを素敵だと思えた、意外な作品の話。
あらすじ
生活のなかで心の痛みをうまく処理できず、バランスを崩していく人たち。賀頓のカウンセリングルームへやってくるのは、不安を抱えて誰にも相談できない女子高生、自己主張がうまくできないサラリーマン、毒親に耐えかねて過食症になってしまった娘、セカンドレイプの恐怖に耐える性犯罪被害者の女性…… 彼らの話を聞き、感情を受けいれることを教え、回復を見守る。カウンセリングによって心の闇をときほぐし、傷ついたひとたちの人生にふたたび光をもたらす、心理カウンセラーの活躍と成長を描いたドラマ。
まじめに共感できる華ドラ
どの人のお悩みも多かれ少なかれ、リアルに思い当たるところあり。
もし自分もおなじ境遇になったら…と、
華流ドラマでまじめに共感できることに驚いてしまった
原作は2007年に出版された毕淑敏の小説《女心理师》。
しかし原作が書かれてからすでに10年が経過していて、怒涛のような経済発展もあり、その間には中国人のメンタルも少なからず変化してきた。
そこで、ドラマ化にあたって現代人が共感できるようにと、制作陣は北京師範大学心理学科の協力を得て実際にあった直近のケースに近づける工夫をしたそう。
どうりで。と言いたくなるほど、相談者のストーリーや賀頓、莉莉など登場人物の葛藤には、いろいろ思いあたるところがありすぎ。
毎回共感しすぎて心が忙しい~!
《女心理师》を単純なお仕事ドラマと思わないでほしい。
とは、プロデューサー郭峰氏のお話。
原作小説『女心理師』の神髄をドラマに吸収したかった。
原作の重要な理念として、他人を治癒することを通じて最終的には自分自身が治癒する、という考え方があるんだ。
毕淑敏先生は、この世界で生きようとするとき、外に求めるだけでなく内にも求めなければならないと言っている。
それは、心の病は最終的には誰かが助けてくれるというだけじゃなく、自分でも解決に向けて動かなきゃだめ、自分で自分を救う必要があるっていうことだ。
こういった理念をドラマの中に入れ込みたかった。
いやー、まじめなドラマですねぃ。
たしかに、毎回のように専門的知識を説明するEテレな時間があるし笑
わかりやすいし勉強にもなります。
かなりおさえても美しい杨紫
杨紫(ヤン・ズー)といえばお姫様とかギャルのイメージでした。
正直、苦手だったので主演作は避けてたかも。
でも本作の賀頓はいつものキラキラ女子じゃなく、かなり地味なビジュアルに抑えられてて、まずそれが驚き。
(地味の理由は、第2話あたりで賀頓が教えてくれます)
落ちついてて地味めにおさえたヤン・ズー、
それなのに美しさはまったく損なわれていません。ぜんぜん美人。まばゆい透明感。
かなり良いと私は思ったけど、中国のみなさんはどうだったのでしょう。
大幅イメージチェンジですもんね。
イケメン枠はラジオDJ・钱开逸を演じる井柏然のほか、
となりのミステリアスな青年・叶家辉役の王嘉(ワン・ジャー)はぜったい気になる。ジン・ボーランと並んでも見劣りしないほどスタイルが良いし、お顔もザ・中国人という感じでもなく中性的でおきれいです。
その叶家辉は、とっても美形なのに・・・怪しすぎる行動を連発する彼から、色んな意味で目がはなせない。
そんな彼も、癒されるときが来るのかしら。
エンタテインメントとしてもOK
スタッフのハートがマジメ系なのはさておき、説教くさい教則本ドラマと思うなかれ。
贺顿と钱开逸の恋愛パートあり、叶家辉くんのサスペンスパートあり、汤莉莉ちゃんの可愛さありで、
暗い話もあるけどずっとそればっかりではなく、笑えるシーンや緊張するシーンもほどよく配置されて、とちゅうで飽きることがなかった。
ロケ地が海南島だそうで海の景色がとっても素晴らしく、それも癒しポイント。
われら、生きてりゃ気持ちが傷ついたり、なんとなく落ちつかない日ってのもあるよね。
そういう日には、また見たいドラマだなと思います。
作品情報
2021年中国 全40集(45分)
豆瓣评分 5.2
監督 柯汶利
原作 毕淑敏《女心理师》
日本語版は無いかも?残念です
英語字幕ならYouTubeで見れる。
キャスト
贺顿 杨紫(ヤン・ズー)
钱开逸 井柏然(ジン・ボーラン)
叶家辉 王嘉(ワン・ジャー)
莉莉 菅纫姿(ジェン・レンズー)